自分に嘘をつく

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「寂しい人...」 「うるせぇ...」 「お前はどうなんだよ...」 「.........」 黙り込む上田 まぁそれが答えなのだろう 「一緒じゃねぇか...」 「バカ...」 寂しい二人は クリスマスに飾られた ファミレスの扉をくぐった 「店長!」 「ん?なんだ、牧?」 オレは奥の事務机で 紙の束と格闘中の 店長に声をかけた 「オレ、もし今日先輩が来たらその間だけ仕事外して下さい」 「ん?まぁ良いが...」 「何でだ?」 「もしかしたら、先輩に相談を持ちかけられると思うんです」 最近の先輩の言動から 何となくの予想... たぶん、今日は 間違いなく来ると思う 「...相談ってのは上田の事か?」 「そうだと思います」 おそらく店長も 先輩の事を 理解しているみたいだ 「牧、相談されたら」 「自分の私情を持って聞くものじゃないからな」 相談を聞く時の アドバイス... 店長は何かを 察している様な 雰囲気があった 「分かりました」 「それではお願いします」 軽く頭を下げ 男子更衣室に入った 制服に着替え 裏方仕事をした 今日は運良く課題が出なかった
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