自分に嘘をつく

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上田が好きなメニューで 先輩は上田からそれを聞き 来る度にそのメニューだけを 食べている... 「ありがと、上田...」 輝かしいまでの笑顔 上田もそれに似合う 笑顔を返して 奥に戻って行った... 内心では 『眩しい!近づけない!』 って思ってるのだろう 先日、上田から聞いた... 「話しの続きだが...」 「あっ...はい」 先輩は上田が持って来た ホットケーキアイスの アイスを食べながら 話しを続けた... 「...オレはもう卒業だ」 「卒業したらプロ入りだ...」 プロ入りが決まっているらしい 「そうなったら、サークルに顔を出す時間もココに来る時間もなくなる...」 「..........」 「会えなくなる」 「...なら、そうなる前に"告白を"って事ですか?」 「......あぁ...」 「でも...気の焦りの裏に上田の幸せの事が気になって...」 「...先輩......」 先輩はホントに 上田の幸せの事を考えてる でも、先輩が上田を幸せに することが出来るかも 分からない... でも、先輩の優しさが アレば出来るのかも知れない... オレには無い優しさが... 先輩にはある
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