自分に嘘をつく

33/37
前へ
/121ページ
次へ
だが ここで オレは何も言えなかった... 何故だか 口が開かなかった... 「...どうしたら...良いかな?」 「.......」 どう答えようか 考えていた所... ドンッ! 背中に何かが 当たった... 振り返り見ると 不思議な 何かを言いたげな 表情でバイトの女の子が 青い大きなゴミ箱を オレの背中に ゴツゴツと 何回も当ててきた... 『邪魔だからドケ』 では無いようだ... 彼女はオレの知らないオレの事を 知っているようだ... 悔しいが 今のオレには自分の事が 理解出来ない オレは 気にせず上田の方に 向きなおった... 「..........」 黙ってうつむく上田 「...良いんじゃないか?」 「......え?」 勢いよく 顔をあげた上田は 驚いていた 言葉の意味が 分からないのか... 理解をしてて 『どうして?』っと 言いたいのか... どちらなのか... それとも 他に答えがあるのか... 分からないオレは... 「...先輩と...イヴ、楽しんで来いよ」 そう言ったオレは 拳に力が入っていた この行為に 何の意味があるのか... 分からない
/121ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加