自分に嘘をつく

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「えっ!待っ........」 呼び止める言葉が 終わる前に 上田は裏口から 店の中に入って行ってしまった 「..........」 「はぁ...」 「!?」 さっきゴミ捨てに来て 既に中に戻っていると 思っていたのだが バイトの女の子は オレの後ろで 立っていた... 「...今の最後の言葉、ちゃんと聞き取れましたか?」 「...いや...声が小さくて...」 「はぁ...声が小さいのは関係ありません!」 「牧くんは上田ちゃんの言葉だけ聞こうとしてるから、聞こえないんです!」 「心を...心の声を聞いてあげて下さいよ!そうじゃないと、上田ちゃんが可哀想です!」 訳わからない事を 怒鳴り散らして バイトの女の子は 何故か泣きだした 「...なんなんだよ...」 「...え?」 「...何なんだよ!お前ら皆!何言ってるか分かんねぇよ!」 つい怒鳴ってしまった ホントならココから 立ち去るつもりだったのに 何かが 壊れ爆発した様に 全てを吐きだしてしまった 「...これでも分かんないんですか!?」 「分かんねぇよ!皆、理解出来ねぇ事ばっかり言いやがって!」
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