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失恋…かぁ。
思い出さなきゃ良かった。
まだ彼女に対して気持ちが残ってるからか、とても辛い。
まぁ元々、可能性なんてほとんどなかったんだろう。
彼女は可愛いし、性格も素晴らしい。
俺なんかが付き合おうなんておこがましい事だったんだよ。
でも、納得できない。
したくない。
「ちょっと、出るか」
言うやいなや、すぐに家を飛び出す。
行きたい場所なんてない。
ただ、この『何か』を発散させるために走る。
走る。
走る。
走る。
必死に何処かを目指して走り、ついに体力が切れ、思わず立ち止まる。
5分も走れてねーよな。
どんだけ体力ないんだ、俺。
回りを見渡すと遊具が少し設置されただけの、小さな公園があった。
「…懐かしいな。 小さい頃はよくここで遊んだな」
足が勝手に進み、公園に入る。
像さんの滑り台。
ブランコ。
シーソー。
鉄棒。
砂場。
昔とほとんど変わっていない景色がそこにはあった。
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