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「本当に懐かしいよなぁ。 ここに来たの、何年振りだろ?」
中学に上がってからはめっきりこの公園には行ってなかったはずだ。
ということは3年~4年振りくらいか。
小学校低学年の頃は俺と杏奈の2人だけでよくここで遊んだよなぁ。
砂場を見ると、歪な形の小さなお城が作られていた。
「杏奈がよくこんなの作って遊んでたな……」
ふと、昔の記憶がよみがえる。
「あんなちゃんもう帰ろうよ~。 暗くなってきたよ?」
日が沈みかけている中、公園に2人の子供がしゃがんでいる。
「もうちょっとだけ。 もうすぐできるから」
手と服を泥だらけにしながらも、砂を固めている少女が砂場から目を逸らさずに返事をした。
「じゃあおれも手伝う! 一緒にがんばろ!」
そう言って少年が砂でできている歪な形をした造形物に手を添える。
「うん。 はやとありがとう!」
「えへへ。 お腹すいたし早く作ろうっ!」
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