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☆ ☆ ☆
「んじゃな~」
「おう。 またな」
曲がり角で太郎と別れる。
太郎とは家が中々近い。
歩いて5分かかるかどうかってとこだと思う。
俺、太郎、柿崎は小学生から一緒の学校にいる。
田舎だから仕方ない部分もあるんだろうが、腐れ縁だな。
昔を懐かしいんでいる内に愛しの我が家にについた。
そこ、ボロいとか言うな。
これでも親父が汗水垂らして働いたお金で買ったマイスウィートホォームなんだぞ!
「ただいま~。 …おかえり~」
自分でやってて虚しい。
母さんは今、家にいるがどうせ寝てるんだろう。
おかえりすら言わない母ってどうなのよ?
居間へ行き、ソファーで寝てる母さんの体を揺らす。
「母さん。 なんか食い物ある?」
「……ん、あぁ? 何だい。帰ったならただいまくらい言いなさい。」
お 前 寝 て た だ ろ う が 。
「言ったから。 んで、なんか食い物ある?」
「梅干ししゃぶってろ」
母さんの指差した先には梅干しがたくさん詰まった弁当箱が。
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