prologue

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彼女の瞳には、空と雲が映っている。 しかし、彼女の体は遥か彼方の機械の筐体に横たわっている。 [キーリさん。こちらレベッカです、応答して下さい。] 「・・・何、レベッカ?」 彼女、キーリ=ルードヘッドは、その手にマルチライフルを構えたまま応じる。 [はいっ、ディーノさんとレーウィ君から通信です。狙撃地点に、ターゲットが来るまであと3分だそうです。] レベッカは、そう言うと通信を切った。 (ルージュ、スタートレイサーを狙撃モードで起動して初弾装填) (了解です) キーリは、ストラトス=ブルーのAIであるルージュに命じてスタートレイサーをスナイパーモードに可変させてボルトを前後させて薬室に初弾を送り込んだ。  ストラトス=ブルーの主兵装であるマルチライフル(スタートレイサー)は、狙撃モード(Sモード)の他に突撃銃モード(ARモード)があり、ドッグファイトを行いながら銃撃戦を展開することができる。 [キーリさん、そろそろですよ。OKですか?] 「・・・ええ。」 彼女は、短く答えて機体のカメラとスコープをリンクさせた。
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