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山「猫はマタタビが好きと言いますが…」
ボソリと呟いたのは、お茶碗を片手に持った山南さんだった。
葵「マタタビ…!!」
平「マタタビ?何だそれ?」
モグモグと口を動かしながら、平助が不思議そうに聞いてきた。
山「猫の好きな植物ですよ。その匂いを嗅ぐと酔ったようになるそうです」
左「猫でいう酒みてぇなもんか」
行儀よく鰯を口に運びながら、山南さんは平助に説明している。
葵「山南さん!!マタタビってどこにあるか知ってますか!!」
とりあえず…アイツの身体の基本である猫の部分に、打撃を加えてやろうやないか!!
あたしはこれからの策略を巡らしながら、大声を上げた。
山「確か…近くの山に自生してたはずですが…。ただ少し季節がずれているので、見つけにくいかもしれませんね…」
何やと!!!?
そりゃアカン!!
葵「明日っ!!一緒に採りに行きませんか?ていうかお願いしますっ!!」
山「私と、ですか?」
あたしの言葉に、山南さんは少し驚いた表情を見せる。
葵「はい!マタタビってどんな植物か分からへんし、山南さんがいてくれたら安心です!!」
少なくとも、左之助や新八には無理やと思う。
山「……わかりました」
そう言って山南さんはニコリと微笑んでくれた。
葵「よろしくお願いしますね」
あたしもニコリと返した。
……あれ?何か皆…若干顔赤ないか?
葵「ちょ、皆呑みすぎちゃうん?…明日から1本ずつ減らそか」
新「それだけは止めてぇぇえぇ!!ダメ!!絶対!!」
薬物乱用!!
ってちゃうちゃうちゃうちゃう!!
思わず心の中で1人ノリ突っ込みする葵であった。
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