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たくさんある書物から、それらしきものを引っ張り出す。
葵「ゴホッ…これ、かー?埃っぽ!」
ポンポンと本をはたくと白い埃が舞う。
そしてぱらりとページをめくると、そこにはあの猫によく似た絵が描かれているのを見付けた。
葵「ん~…」
ぐにょぐにょした字で書かれていて読みにくいけれど、普段から書道をしている葵にとっては読むことはできた。
そして字を追っていた指がある場所ピタリと止まる。
葵「…時を司り…時空を渡る…?」
…え、何これ…どこのファンタジー?
葵「…時渡り、か…」
……ちょっと待って。
あの猫ちゃん…あたしに決めたとか言ってへんかった…?
え、え…決めたって何!?
まさか…
〔我が力を継続させる為に、お前を生け贄としてやるわぁぁあぁ!!!!〕
葵「いやぁぁあぁ!!死にたくないぃぃい!!!!…って、んな訳あるかぁぁぁ!!」
1人ノリ突っ込みほど、虚しいものはない。
……自分…頭大丈夫か…。
葵「…あんまり深く考えやんとこ…。知恵熱出てまうわ…」
パタンと書物を閉じて、元あった場所に戻し、部屋に戻った。
そしてふと思う。
昔…ポ●モンの映画で、こんなんあった気ぃするなぁ…。
…それは言わない約束である。
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