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葵「ただいまぁぁあぁ!!!!」
「遅ぉぉぉい!!!!」
――ビュッ!!
自転車を置いて玄関へ駆け込んだら、右の正拳突きが飛んできた。
葵「…甘い!!」
あたしはそれをいなして、攻撃してきた相手の額に左の拳を突き出す。
「ふん…やるな葵…、しかぁし!!まだまだぁ!!」
額に寸止めしていた左手を捕まれ攻撃に移されそうになる。
葵「…ってか父さん!!あたしまだ制服にローファー状態なんですけどぉぉぉ!!」
玄関に入ったと同時に殴りかかってきたのは、似合いすぎの道着を着た我が父親である。
今日は、何やら新しい投げ技を伝授してやると言われていたのだ。
父「早よ着替えてきぃ!!俺の繊細かつ大胆な投げ技を見せてやるから!!」
早い話、この親父は武道バカなのである。
葵「繊細かつ大胆やて…!?どっちやねん!!って突っ込みたくなるけど、めっちゃ楽しみやぁぁあぁ!!!!」
そしてこの親にしてこの子ありである。
葵もかなり武道にのめり込んでいる。小さい頃から、それしかしてこなかった葵がこうなるのは、あたりまえであった。
葵「着替えてきまぁぁぁす!!」
目をキラキラさせて喜ぶ女子高生は、どうかと思うが。
葵「うるさいぞナレーション」
すいません。
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