天国?

2/4
2453人が本棚に入れています
本棚に追加
/215ページ
私は今、果てしなく広い空間で椅子に座っている 私は5月7日に交通事故で死んだはずだ しかも5月7日は私の誕生日であり名前でもある それに命日が加わるとなれば、私は5月7日という日付にどれだけの縁があるんだと思う そんなふうに現実逃避をしてると目の前の床にアナコンダのような大きさの白蛇が現れた 「こんにちは、柳生さん」 柳生とは私の苗字である 蛇が喋ったと驚く場面なのだろうが、死んだはずなのに見知らぬ空間にいつの間にかいて、尚且つ喋る動物ではない蛇が喋っているのだから ファンタジー小説の王道でこの蛇は神様的存在なのだろう 「よく冷静に判断できてるね、普通だったら驚いてパニックになるはずなのに」 「いや、驚き過ぎて思考が止まらないだけです……」 「アハハ、それで動けないわけかぁ」 そういって白蛇は愉快そうに笑った そういえば私の考えてること読まれてしまっている
/215ページ

最初のコメントを投稿しよう!