353人が本棚に入れています
本棚に追加
「な~つ~め~さ~ん~。」
「ひぃいッ!」
井戸から出てくる某幽霊よりもめっちゃ怖い。
「私生きてるんですね?」
「あ、あぁ…。今日から俺のパートナーらしいしな。」
それを聞いた途端、目に生気が戻り先ほどの形相はどこにいったのか、物凄くキラキラした笑顔を向ける。
「棗さん!ありがとうございますッ!私、嬉しくて…うぅ…。」
嗚咽を漏らすリィス。
つねられていたことはすっかり忘れているようで、でも嬉し泣きしている姿は可愛かった。
こいつが一生の伴侶とか、まじ俺リア充じゃん。
ざまぁみろ!現世のロリコン共ぉ!
「とりあえずよろしくな!リィス!」
「はい!棗さん!こちらこそ不束者ですが、よろしくお願いしますね♪」
「話はまとまったようじゃな。では早速異世界へ飛んで貰う。飛ばす我が言うのもあれじゃが、何処に飛ぶかは我にもわからなんだ。じゃが安心してくれ。お主に神の力を分け与えた。創作の力じゃ。それを頼りに頑張ってくれ。」
手を合わせ何かを唱え始める冥王。
「ちょっと待て、使い方わから―」
足元が光出し、意識が朦朧としてくる。
嗚呼、またこのパターンか…
「健闘を祈る…。」
冥王の呟きを聞いたものは誰もいない。
最初のコメントを投稿しよう!