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「もう清々しい程の態度の変わりようですね、さすがの私も若干引いちゃいましたよ。」
はぁ…とため息をつくリィス。
「まぁ来てくれる決断をしてくれて良かったです。これで殺さずにすみました。」
あっぶねぇ~…。
何、俺今生きるか死ぬかの瀬戸際だったんだ。
「まぁいいや、それに現世に戻ってこれるんだろ?」
「………さぁ!逝ってみましょうか!」
そう言ってどこから取り出したのか、リィスの背丈の倍はあるだろう大鎌を振り上げる。
「逝きますよ!棗さん!」
刹那、降り下ろされる大鎌。
「ちょっとまっ―――」
俺が最後に見た光景は胸元に深く突き刺さる大鎌だった。
目が覚めると目の前にリィスの顔がある。
「あ、やっと起きましたね。おはようございます!二度目の挨拶ですね、エヘッ!」
俺は今仰向けで寝ている。前にはリィスの顔。後頭部に伝わる柔らかく暖かい感触。
どう考えても膝枕ですね、本当にご馳走様です。
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