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また当時の創価学会は、キッシンジャー博士を創価大学に招いて、講演をさせている。
これについては後日、キッシンジャー博士の娘が『創価学会は父を利用した。』という手記を発表している。
興味のある方は、モバゲートップで検索して頂きたい。
そして僕が入学した年の文化祭の時、池田大作氏に至近距離で会った。
文化祭の準備期間、たまたま学食の上にある休憩所に居た時、池田大作氏自ら学生たちに菓子パンを配っていた。
「ほれっ!」
彼はいたずらっぽい笑顔を浮かべながら、菓子パンを投げてくれた。
その距離僅かに3m!
僕は反射的に立ち上がり、「わざわざありがとうございます。」と言って一礼した。
彼は左手を僕に向かってパッと挙げた。
間違いなく、彼はカリスマ性に溢れていた。
おそらく戦後の日本でも五本の指に入るだろう。
しかし彼に一礼しながらも、僕の頭に声が響き渡った。
「この人は非常に魅了のある人だが、信じてはいけない人だ!!」
直感が警戒信号を送ってきた。
何故だか分からないが、強くそう感じた。
何となくだが、諫言の類いを一切受け付けない人だと思った。
この勘は決して間違っていなかったと思う。
余談だが、この時貰った菓子パンは自分では食べず、日頃色々とお世話になっていた同期生にあげた。
僕にとっては有名人から貰った菓子パンに過ぎないが、彼にとっては特別なものだろうと考えたから。
事実彼は非常に喜び、その場に居なかった事を残念がった。
今でも彼は、そのパンの袋を記念にとってあるらしい。
不思議と僕は、創価大学に来訪する池田大作氏と遭遇する回数が多かった。
といっても、通路ですれ違う程度だが。
何故気が付いたかというと、周りの学生が騒ぐし、直ぐに人だかりが出来るので。
学会員である彼らにとって、池田大作氏とは総理大臣より偉く、所属先であった日蓮正宗の法主よりも偉いと思っているように感じた。
僕はといえば、毎回廊下の壁際に下がり、通り過ぎる池田大作氏に一礼していた。
儀礼的な意味で。
そして、最後に一番印象に残ったのは卒業式だ。
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