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って、うそうそ。うん。霧のような幻覚だ。そう信じたい。
ん?これは?
「3月17日:今日は不思議な夢をみた。何でか、あまり思い出せない。あの少年結構かっこよかったような…。あもーなんか、イライラする物壊してー…。」
最後の部分は気にしないとして、俺が見た日と同じ日。そして、たぶん同じ夢…。
俺は無意識に空を見上げた。
いつのまにか、あんなに降り続いていた雨は止んでいた。
でも、また降りだしそうだ。
俺は傘をたたみながら、二人の方を見た。
練司は望に詰め寄られて、胸の前で両手をバイバイするときのように横に振って、弁解している。
望は全く負けていない。
まだやってたのかお前ら…。
少々呆れながらも、俺は、練司に心の中でエールをおくった。
(負けるな、練司!
手と頭が一緒に動く奴なんて、滅多にいないぞ!)
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