始まり

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少年が分厚い本を開いている。 それは、少年より大きいように見える。 足を組み、片手で本を支え、ページをめくりながら、何か、ぶつぶつと呪文を唱えているようだ。 そして、すぐ近くに、綺麗な金髪の少年が、椅子に揺られて、目を閉じている。 さわっと微かな風が頬をなでた。 少年がハッとしたようにと目を見開く。  『始まる.....』
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