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少ししょぼついた目で、空を見上げる。
いつも通りの、眩しい朝。
鞄を肩にかけた俺は、なんとなく重い足を引きずりながら、いつものように角を曲がった。
そして、いつものように長い、バス待ちの列。
思わず、立ち止まる。
列の中ほどに、笹森美羽の背中があった。
姿勢良く、静かに佇むその後姿が、なぜか目を引いた。
彼女とはかなり間を置いて、列の最後尾に並ぶ。
いつものように、本を取り出そうとして…。手を止めた。
少し、体の位置を左側にずらし、遠い笹森の背中を見つける。
なんとなく…。
今日は、笹森の姿を、眺めていたかった。
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