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私の身体の隅々に、少しずつ悦びが満ちていく。
そして…。
同時に、なぜか心さえも、暖かく満たされていた。
誰かの所有物になる。
それがこんなにも甘美で、それでいて…心の安らぎを得られる事だったなんて…。
「明日さ。」
庄司くんは、意地悪く微笑んだ。
「体育の時間、ノーブラで出てよ。
…これが、最初の命令。」
私は、黙って庄司くんの顔を見ていた。
「返事は?」
私は、小さく頷いた。
「…はい…。」
私の頬を、涙が伝う。
この時、自分でも、この涙の理由が分からなかった。
もしかしたら、それは…。
やっと居場所を見つけたことへの、喜びの涙だったのかもしれない。
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