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パチ、という音がして、私はぼんやりと目を覚ました。
点滅しながら、蛍光灯の光が辺りを照らす。
「…笹森?」
名前を呼ばれて、私の意識が一気に覚醒する。
顔を上げると、そこは教室だった。
入口に立って、驚いたようにこちらを見つめている姿。
「あ…。春山くん…。」
その名前を口にしてから、心臓が静かに速度を上げて行く。
「どうしたの。…寝ちゃった?」
笑顔を浮かべて、春山くんは窓際の席に歩いて行った。
私の鼓動は、極限にまで上がっていた。
…はじめて、話しかけてくれた…。
私はペンを握って、背筋を伸ばした。
居眠りしていた所を見られた恥ずかしさで、身体が熱くなる。
「日誌、書いてたの。…日直だったから。」
「そう。」
春山くんはこちらを見ずに、鞄を手に取って教室の後方に歩いて行った。
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