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「大丈夫ですか?聞こえますか?」
何故か目の前に救急隊員がいる。
お義母さんが呼んでくれたらしい。
「大丈夫です…」
「救急車で運びます!担架を持って来ますので。」
「ありがとうございます。もう大丈夫そうなので、何とか自力で帰ります。」
「え?大丈夫なんですか?」
そんなやり取りをしていたら、お義母さんと旦那が来てくれた。
…って言っても、旦那は車に乗ったまま、興味なさげにマンガを読んでいるけど。
「母に送って貰うので大丈夫です。」
結局、救急隊員さんは怪訝な顔をして帰って行った。
「タカユキ、あんたナナの車運転して来なさい。」
お義母さんはそう言って、私を自分の車に乗せた。渋々旦那は私の車を運転して病院に向かった。
「あら、大丈夫?随分顔色が悪いけど。」
病院に入った途端、看護婦さんに声を掛けられ、すぐにベッドに寝かせてくれた。
「体の酸素がかなり少なくなってるわね、脈も……ちょっと乱れてるかな。辛いでしょうから点滴しようね」
結局、旦那はさっさと検査を終えて、お義母さんが点滴をしている間、ずっと待っててくれた。
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