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「………ねえ、もしかしてワザとやってた?」
「へ?何がですか?」
「………ふーん………これはいい玩具を見つけた………」
「へ?今なんて?」
「ん?別に何も?」
《ジリジリジリ!》
と、唐突に目覚ましが鳴り響いた
「わたたっ!っと」
俺は鳴り響く目覚ましを止め、美鈴さんの方へ向き直った
「えっと、もうそろそろ時間ですが、美鈴さん達は大丈夫なんですか?」
「うん。今日は二人とも二限目からだから」
「ああ、そうなんですか。じゃあ俺は支度しますんで」
「うん、分かった」
俺は着ていた寝間着に手をかけ………たところで止まった
「………あのー」
「ん?」
「だから、支度をするので………その………」
「ああ!そう、そうだよね!うん!今出て行くね!」
美鈴さんは立ち上がり、部屋から出て行った
「………本当に、朝から騒がしいな………」
こんな人生で大丈夫か?
残念ながら『問題ない』と言ってくれるベストな奴は、この場には居なかった
「さあ今度こそ着替えるぞ」
俺は寝間着を脱ぎ捨て、制服に着替え始めた
「………っうし!」
ブレザーのネクタイを締めて気合いを入れ、キリッと気持ちを引き締める
「今日も1日頑張るぞーっ!」
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