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「ん?これは………」
その紙に書いてあったのは住所と地図だった
「霧城さんの家の住所と地図だよ」
「へー。どうやって手に入れたんだよ?」
「普通に先生に」
「聞いたのか」
「黙って名簿を見てきたの」
「盗み見じゃねーか!」
「まあまあ、いいじゃないの。さあ!霧城さん宅にレッツラゴー」
「強引な奴だな」
先陣きって歩き出した下田に引かれるようにして、紗英の家へ向かった
歩いたり走ったり踊ったりラジバンダリーしてたら目的地に着いた
「………なあ」
「なに?」
「本当に………ここ?」
「そうだけど?」
目の前に広がるのは、俺ぐらいの人を三人肩車し、十人で手を繋いで通ろうとしても余裕で通れる………そんな立派な門だった
「え?紗英って金持ちだったのか?」
「まあ不思議な話じゃないよね、あんな学校なんだし。いいとこのご令嬢なんてそれこそ探せば一杯居るでしょ」
「うむむ………それもそうか」
「とりあえず入れてもらおっか」
下田は門の横にあった、セキュリティー抜群そうなインターホンを押した
【はい、どちら様でしょうか?】
「あ、私、霧城 紗英さんのクラスメイトの下田と言うものですが、紗英さんは御在宅でしょうか?」
【少々お待ち下さいませ】
インターホンの向こうの人は、一度通話を切った様だった
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