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俺は大きく二回深呼吸してからドアをノックした
「紗英、居るか?入るぞ?」
返事を待たずにドアを開け放つ
「………いらっしゃい」
そこには、なんとパジャマ姿の紗英様のお姿があらせられた
「おお………おおお!」
「なんだ………そんなにジロジロ見るな」
「田端、本気で異常性犯罪者みたいな目をしてるから目を潰した方がいいよ?」
「いや流石にそこまで酷くはないだろう」
俺は今ピュアボーイな目をしているに違いない
「で?何の用だ?」
ムスッとした顔でそっぽを向きながら、紗英は無愛想にそう聞いた
「いや、別に用は無いんだけど………」
「何?ではなんだ?お前は………いや、お前達は用もないのに私に会いに来たのか?暇なのか?なら家で勉強でもして、少しでもクラスの成績アップに協力しろ」
あれ………おかしいな………心臓にゲイボルグの槍がグサグサと刺さるよ
「いやー、ごもっともだね。田端、早く帰って汚い自分を磨いてれば?」
「って俺だけの事みたいに言ってんじゃねーよ!………まあ、確かにいつもクラス平均下げてんのは俺だがな」
「分かっているなら大人しく家に籠もって勉強をしていればいいものを………」
それが嫌だから来てるんだ。でも、紗英が話してる時なんとなく嬉しそうなのを俺は見逃してない
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