マヨネーズって言うほど白くない

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紗英に引きずられて不承不承に急ぎながら教室に向かった 「なあ、なんでいきなり急いで戻ろうとするんだ?」 「何か問題があるか?急がねば授業に遅れてしまうだろう?」 「いや、そうだが………」 なーんか怪しいんだよなぁ………さっきの態度といい電話といい……… 「俺に何か隠してない?」 「にゃんの」 「噛んだね今」 どんだけ動揺してんねん 「何の事だかさっぱり分からんな」 「ふーん………ところで紗英」 「なんだ宗介」 「ちょっと河内に電話するわ」 教室に何かがあるなら、隠し事が苦手なあいつに聞けばすぐ分かるもんな パシッ(紗英が俺の携帯を奪う音) ガラッ(紗英が窓を開ける音) ポイッ(紗英が俺の携帯を窓から捨てる音) 「マイブラザーッ!」 「おっと手が滑った(棒読み)」 「何て事しやがる!」 あの携帯の中には大切な秘蔵写真&動画が沢山入っていたのに! 「すまないな、手が猛烈に滑ってしまった」 「いや明らかに故意だっただろう!」 窓を開けた時点でな!
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