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ちょっと眩しくて見にくいんだけど、俺はガンバって手を伸ばす。
おいで?つって。
ちっちゃくてカワイイお兄ちゃんを膝の上に乗っけた。
「今日は何のアメ?」
お兄ちゃんがいつもみたくふにゃふにゃ笑って聞いてくる。
「さーて、なんでしょう?」
ついつい俺はクイズにしちゃう。だって、ソッチの方が楽しいじゃん?
お兄ちゃんにバレないようにアメを舐める。
甘い味が口に広がっていく。
「んふふ、なにかな。」
お兄ちゃんは笑いながら
俺の口に鼻を近づけてクンクンってしてくるの。
「コーヒーミルク?」
「あ、それ違う。さっき新聞読んでる兄ちゃんのコーヒー貰ったから」
ハズれると
チュッ、ってして味を確かめてくる
「味なくない?」
「あります、あります」
「え…、これただ甘いだけじゃない?」
今度はペロって唇を舐めてくるの。
「分かった!
ブドウだ!!」
「ブッブー
ぜんぜんちがうよ~」
「もぅ、なんだよ~」
自信あったせいかプクってほっぺた膨らませてる。
「教えてくれりゃい~じゃんかぁ」
「ダメダメっ、それじゃクイズになんないでしょ?」
「ぶぅ…」
あ、拗ねちゃった。
カワイイっ。
プクプクした頬の手で押したらプスぅ~って空気を抜けていった。
「ケチ~、」
「じゃあ、ヒントあげるね?」
お兄ちゃん可愛いから、結局負けて、いつもこのへんでヒント出しちゃう。
「ヒント1、甘いよ?」
「んふふ、アメは甘いよー」
お兄ちゃんは
ほあほあ笑う。
「甘くないアメもありますよーだっ。」
「でもくれるのはいつも甘いヤツじゃん。」
っひゅひゅ、バレちゃった。
「ヒント2、甘いけど今回は色はありませんっ」
「さとう味?」
「ちがぁう~」
「あーもっ、食べないと分かんねーよぅ」
カプッ
俺の唇にかぶりついてきた。
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