不埒な純情Ⅱ

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ちっちゃい唇からペロっと出した舌を、俺の口に入れてアメの味を確かめてくる。 「んっ…ふ、あれ…アメ、ないじゃっ…ん」 「…ふぅ、…アメはアメでも水アメでした~」 今日はコロコロしたアメ玉じゃない。口がちょっとベタつく透明な水アメ。 「ひどいよ~でも、甘い」 そう言って、 にちゃにちゃとアメを絡めて味わう。 そのまま甘みが薄まるまで遊ぶと、テラテラした唇を離して兄ちゃんが満足そうな顔をする。 「ふふ、うまい」 「でしょ~?」 「もっかい、」 楽しそうにチロチロしてくる。くひゅひゅ、俺からも~ちゅっちゅってすんの。 ちゅるちゅる吸ったりもする。 「あ、ね…垂れちゃうっ」 「ほら、兄ちゃん舌出して?絡めて、ほらほら。」 指で受け止めて2人でまた舐めあいっこ。手まで甘い。 「…ね、今、俺たち…ラブラブじゃない?」 「んふ…、らぶらぶ~。」 「兄ちゃんは…ラブラブすき~?」 「ん、…すき」 ね、甘々でしょ? 俺はこの時間がイチバンスキ。 「おい、ちょっと…」 あ、一個上の義兄だ。 渋い顔、怒ってる? 「……どしたの?」 兄ちゃんの表情が変わった。その顔は…何に対して? 「どうしたもこうしたも、ここベランダ。いい?人様の目に付く場所でしないっ。分かった?」 呆れたように教えてくれる。でも言われなくても知ってるよ。 「でも…人なんていないもんねー?」 「ふふ、ねー。」 「あのねぇ…そういう問題じゃなくね?」 「いいじゃん、こんくらい…アメもらってただけだし。」 兄ちゃんがボソッと呟く。あー、それ2人の内緒って言ったのにっ。 「はぁ…アメ食べるのに、そんな事する必要なんてないよ。普通…」 義兄が溜め息をつく。そんな疲れた顔してると幸せ逃げてっちゃうよって教えたげた方がいいのかな? .
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