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「先生…。えっと、」
「………?」
「あさ、じゃ駄目ですか?」
「朝………?」
「……無理ですかね…?」
「………いいよっ。」
にこっ て
優しく笑ってくれた先生に
一瞬
胸が熱くなった
「なんなんだよー
二人でなごなごしやがって
俺はスルーか!!」
「…慶吾には秘密(笑)」
「佐山…ごめん(笑)」
「えええー」
良かった
先生、普段と変わらない。
―…職員室
「どーしたの加藤先生。
ニヤニヤしちゃって。」
「なんでもないですよー」
「うそだっ、
なんか良い事あったんでしょ。」
「秘密です(笑)」
「えーっっ」
松崎京花
僕と同期の教師で、
担当は社会科。
暇な時なんかは、よくこうやって言葉を交わす。
―…女性が苦手な僕でも、
普通に接せられる、わずかな人のひとり。
最近では、松崎先生の仲介(?)のおかげで、他の女の先生とも普通に接せられるようになってきたり、してる。
この学校の先生達は愉快でいい人が多いから、すごく落ち着ける。
二年目になって凄く慣れてきてはいる、んだけど。
―…
「1ヶ月後の体育祭の実行委員会の監督教師が要るんだが…
若い二人―…
高科先生と加藤先生にお願いしようと思ったんだけど…大丈夫かな?」
校長は、にこやかにそう言った。
「え…!」
ぼ、僕と…
高科…先生………?
「分かりました。」
高科先生が、さらりとそう言うから
「わ、分かりました。」
つられた。
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