理科教師(科学)

3/17
前へ
/44ページ
次へ
高校1年。 将来の明確な夢なんて、まだない。 将来の事なんか正直考えるのめんどくさい。 3年になってからでいいじゃん。 「岩崎さん!」 「な、なんですか。」 「明日の放課後、暇?」 「暇、ですけど」 「勉強しよっか!」 「―……え」 半ば無理矢理 とりつけられた約束 …担任ってあんな奴だったっけ 暑苦しいというか。 「じゃあ今日はこれで終わろうか。」 「はい……。」 「―…っと。僕これから会議なんだっ。 気を付けて帰りなよ!」 「さよーなら。」 すぐに私に背を向け、 教室を出ていった。 ―…職員室 僕はドキドキしてる心臓を押さえながら、 自分の席についた。 「どうしたんですか加藤先生……顔真っ赤ですよ?」 「いや…/// …断られたらどうしようかと思った…/////」 「は?」 ―… 「―…居残りかぁ―… テンション上がらないな…。」 廊下を歩きながらそんな風に呟いてみる。 どうしたんだろ、加藤先生。 なんか変だったな。 ―…その時、ふいに ツン、と鼻につく匂いがした。 …なんか…変な匂い、 「…硫黄…?」 四階の1番端 夕方の理科室 *
/44ページ

最初のコメントを投稿しよう!

22人が本棚に入れています
本棚に追加