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高校1年。
将来の明確な夢なんて、まだない。
将来の事なんか正直考えるのめんどくさい。
3年になってからでいいじゃん。
「岩崎さん!」
「な、なんですか。」
「明日の放課後、暇?」
「暇、ですけど」
「勉強しよっか!」
「―……え」
半ば無理矢理
とりつけられた約束
…担任ってあんな奴だったっけ
暑苦しいというか。
「じゃあ今日はこれで終わろうか。」
「はい……。」
「―…っと。僕これから会議なんだっ。
気を付けて帰りなよ!」
「さよーなら。」
すぐに私に背を向け、
教室を出ていった。
―…職員室
僕はドキドキしてる心臓を押さえながら、
自分の席についた。
「どうしたんですか加藤先生……顔真っ赤ですよ?」
「いや…///
…断られたらどうしようかと思った…/////」
「は?」
―…
「―…居残りかぁ―…
テンション上がらないな…。」
廊下を歩きながらそんな風に呟いてみる。
どうしたんだろ、加藤先生。
なんか変だったな。
―…その時、ふいに
ツン、と鼻につく匂いがした。
…なんか…変な匂い、
「…硫黄…?」
四階の1番端
夕方の理科室
*
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