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「お前の意思なんか関係無い。今すぐに犯して血を残らず吸いとってもいいところなのに、猶予(ゆうよ)と逃げるチャンスをやろうと言ってるんだ。それ以上何を望む?」
そして朔夜は口調を少し和らげ、続けた。
「それに、弱い者が強い者に逆らえるわけがない」
耳元で囁かれた言葉は毒のように私の心を犯していった。
でも私はその言葉を受け入れたくなかった。
「弱いからって逆らえないなんてことは無いわ。窮鼠猫を咬むって言葉、知らないの?」
挑発的に言ってみる。
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