プロローグ

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その時トラックが後ろから物凄い!と言うほどではないがそこそこのスピードで突っ込んできた。 ガードマンは歩道を歩く人たちにしか気を配っていないようでトラックの存在は気付いていそうだったがそのまま車道へ誘導してしまったように見える。 軽自動車の二人も笑顔で顔を見合わせているようでトラックの存在に気づいていないようだ。 トラックの運転手を見ると完全に余所見をしている。 馬鹿な! 危ない! そう思った瞬間まるで目の前に雷でも落ちたかと思うような激しい金属音が辺り一面を支配した。 その雷音の放たれたであろう位置を皆が一斉に見るのが周りを見なくても分かった。 俺は既に走りながら交差点を渡ろうとしていた。 交差点を駆けながら現場の状況を見ていると、後ろからぶつかられた軽自動車は歩道にガードレール代わりのように作られた植え込みを突っ切りすぐ隣にあった地下鉄の出入り口になっている階段を落ちていった。 .
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