3人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
━━━━━━━━━
Name: 匿名
本文: いいですよ。
━━━━━━━━━
‥‥ん?
いいですよって‥
いいって事か‥?
一緒に死んでくれんのか?
見ず知らずの男と?
こいつ‥正気か‥?
俺は半信半疑で添付されていたアドレスにメールする。
━━━━━━━━━
To:
Sb:サイトの者ですが。
本文:いいですよっていうのはどういう意味でしょうか?
本当に俺と死んでくれるんですか?
━━━━━━━━━
返信が来るかなんて知れたもんじゃない。
もしかしたらそうやって困った人をカモにする出会い系かもしれない。
(なにやってんだ俺‥)
そう思っていたが、返信が来た。
━━━━━━━━━
To: 会社員さん
Sb: そうですよ。
本文:
疑っておいでですか?
無理もないですよね‥
見ず知らずの人が一緒に死んでくれるなんて事普通はありませんからね。
でも安心してください。
私も本気で悩んでいて自殺を考えている一人です。
でも自分だけじゃどうも踏ん切りがつかなくて、
誰か一緒に死んでくれる人を探してたんです。
そうしたら会社員さんのスレを見つけたのでレスさせていただきました。
━━━━━━━━━
この人本気なんだ‥。
驚きはしたが、こんな願ってもない話はない。
すぐに返信した。
━━━━━━━━━
To:
Sb:そうでしたか。
本文:
えっと‥どうしたらいいんだろう。
あなたはどこで死にたいとか具体的な場所ありますか?
あと、日にちもあなたが都合の良い日で結構ですので。
━━━━━━━━━
死にたい場所とか‥俺は何を言ってるのだろうか‥
そう思ったが、はやる気持ちは抑えきれなかった。
━━━━━━━━━
To: 会社員さん
Sb: ありがとう。
本文:
では、明後日の深夜3時、高嶺の海岸に来ていただけますか?
私は白いスカートに茶色のブーツを履いて待ってます。
━━━━━━━━━
明後日‥ずいぶんと早いな。
でも思い残す事がある訳じゃない。
━━━━━━━━━
To:
Sb:分かりました。
本文:
俺は黒のジャンバーに黒のニットを被って行きます。
車は白の軽です。
━━━━━━━━━
━━━━━━━━━
To:会社員さん
Sb:はい。
本文:
では明後日。
━━━━━━━━━
最初のコメントを投稿しよう!