1人が本棚に入れています
本棚に追加
「何を見ている、歩け」
兵士に銃を背中に突きつけられながらジャングルの奥へと渋々と進んでいく。ギャー、ギャー、と鳥かなんかの鳴き声があちこちから聞こえてくる。兵士の位置は俺の前に一人、前方の草木を鉈で切り進む役と背中に銃を突きつけている一人とその後ろにまた一人の位置だった。正直これならば逃走可能だ。だが、こんなところでサバイバルなんか嫌だ。遭難したら確実に死ぬ。
そんなことを考えているとぱったりと草木がひとつも生えていない広場にでた。広場といっても噴水やベンチがある広場ではない。ただ、茶色い土とその中心に半径50mくらいのドームがあるだけであった。
兵士と共にドームに近づいていく。入り口にはパスワードとカードキー認証の簡単な装置があるだけで兵士は真っ黒なカードキーをスライドさせパスワードを打ち込み扉が開いた。
中は真っ白な空間でエレベーターが5つ設置されているだけであり、兵士の指示で俺はその中のひとつのBと表示されたエレベーターに兵士と共に乗せられた。当然エレベーターはここが最上階なので地下に進むため下降していった。表示には1FとB2F、B3F、B4Fだけある。兵士はB2Fのスイッチを押していた。
一階降りるだけに30秒か1分程かかり扉が開いた。エレベーターから降りるとスーツを着た女の人が笑顔で立っていた。
最初のコメントを投稿しよう!