一話

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「はははそれは傑作だな」 「笑い事ですませるお前が羨ましいぜ」 お昼になり学食で昼食を食べる光、そして強制的に一緒に付いて来た豊華。 「しかし、凄いじゃないか今は現役のアイドルなんだろう?」 「らしいな」 「らしいなって興味ないのか?」 「ああ、全然興味ない」 「じゃあ何に興味があるんだ?」 「アニメと声優」 「すまん聞いた私がバカだった」 こんな会話をしていると。 「あら何楽しい事話てるの?」 「吉綱先生」 光と豊華の話を聞きつけてやってきたのは、吉綱美尋先生で美術を担当している。 「もし良かったら私も一緒に食べていいかな?」 「はいどうぞ構いませんよ」 「ありがとう森尾君」 光が隣の席が開いていたので立ちがあり、通りやすくする。 「どうぞ」 「ありがとう」 光の隣の席に座りお弁当箱をあけるが、この時美尋の心の中では。 (ああ、今日も光君と話せた…幸せ…でもなんでいつも、いつも…) 光の事しかなかった。 「それでなんの話をしていたの」 「たいしたことじゃありませんよ、不登校…じゃなかった御剣が俺のノートを貸してくれ言われて、貸してあげただけですよ」 「そうなの、森尾君は優しいね」 (やっぱり光君はいい生徒ね~ハグしたくなっちゃう…) 「しかしなんでわざわざ光の、ノートなんだ」 (それは光君が成績がいいからよ、三年生の貴女なんかにはわからないわ) 「友達が少ないからだと思うぜ、悪いやつじゃないんだけどな」 「そうね御剣さんの言葉にはトゲがあるわね」 「そうですね、それがなかったら友達なんてすぐできるのにな」 「それは少し難しいだろうな、私は会った事がないが、きっと周囲の人を警戒してるんだろう」 「そうかしらね…」 「ま、俺には関係ないけど」 「お前は相変わらずだな」 「二人は中いいわね、さすが幼なじみって所かしら」 (幼なじみだから嫉妬で怒りが爆発しそう…) 「まぁ腐れ縁ってやつですよ」 徐(おもむろ)に光は立ち上がると、それに連れて豊華も立ち上がるが。 「待て、ご馳走様でしたをちゃんと言えバカ者」 そう言うと制服を持ち、椅子に座らせる豊華。 「うるさいな、お前は俺の姑(しゅうとめ)か」 「黙ってご馳走様でしたを言え」 「…ご馳走様でした 」 「あ、あはは仲いいわね」 そして二人は、美尋に。 「お先に失礼します」 と言い学食をさって行く。
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