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♪~♪~♪
不意に鳴った携帯。ディスプレイを確認したら薮くんからで
「はーい、?」
『山田?‥あのさ‥落ち着いて聞いて‥―――』
薮くんから発せられた言葉。それは俺にとっては残酷なもので、信じられなくて
「嘘だろ‥?」
昨日のメールは何だったの?"また必ず隣に行くからね"って言ってたじゃん‥
思わず言葉が一方的に出そうになったけど、何故か頭は冷静で言葉が詰まった
『嘘じゃねぇよ‥今すぐ、**病院に来て』
「‥うん」
適当に服掛けにあったダウンを来て猛ダッシュして病院に行って、俺が見た高木の表情は安らかで。
触れてみたけどいつもの温もりは無くて冷たくて
周りも気にしないで泣き崩れて、近くに居た薮くんが落ち着かせてくれて。
聞いた話だと高木くんは半年前くらいから病気でずっと闘病してたらしい‥
何で気づけてあげれなかったんだろう。いつも傍にいたのに‥。もう、自分を責めるしかなかった
「山田、あのな‥昨日高木からメール来たんだ。もし俺が居なくなったらこのメールを山田に見せてって」
薮くんから差し出された携帯。メールを読んだらまた涙が溢れた
――――――――
涼介へ
涼介が見てる頃はもう俺は
居ないかな?
すっげえ寂しいけど
今まですっげえ幸せだったから
寂しくないや
最後まで強がってごめんね
ほんとはずっと寂しかったよ
でも涼介に俺が苦しんでる
ところは見せたくなかったから
許してね?
俺は涼介の隣にはもう居ない
けど見守ってっから
笑顔で俺の分まで生きろよ!
雄也
――――――――――
高木くんなりの優しさ。
俺は何もしてやれなかったけれど今からなら出来る。
‥笑顔で生きるから
end.
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