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そう…子供は享楽に貪欲だ…。
ファントム・ハイヴ家当主。
シエル・ファントムハイヴ。
その瞳はラピスラズリの色で眼帯に覆われ憂いある眼差しで目の前の忠実なる執事を見つめている。
その滑らかな指先は一瞬の隙も与えない程、器用に紅茶を注いでいた。
「この香りは…セイロンか?」
「坊ちゃん、本日のアーリーモーニングティーはロイヤル・ドリトンのものです」
そう答えたのは忠実なる執事セバスチャン・ミカエリス。
漆黒の燕尾服を身に纏いし微笑みながら主の身支度を整えつつある。
シエルの視線を感じながらも淡々と…。
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