2011年・2月4日PM

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お札以外いらねぇよと言いたげなその口に、 さっきからバンバンつぎ込んでいる、我らがロンメルです! その口は言う。 『千円?どうせ後になって一万円いれるんだろ?』 仰せの通りに福沢諭吉を食べさせてやる。 銀色の玉が泡となって消えていく様子を見ながら叫ぶ。 パチンコなんて来るんじゃなかった!! 仕事中の電話。 相手は小中高と一緒にいる、友達のタクちゃんだった。 タクちゃんは喪服で現れた。 親戚のおばちゃんの葬式に行かず、 渡すはずの香典の金をパチンコに使うという、 神も仏もない暴挙に出ようとする。 いったん俺も4時ぐらいに仕事を切り上げて、タクちゃんに付き合う。 っで只今、負け戦の真っ最中!! 奈良から逃げてきたであろう、 大仏みたいなパーマを、バッチリときめたオバハンは、 隣に座るなり千円足らずでドル箱を積んでいる。 かたや反対を向けば、 冗談みてぇなムラサキ色の髪をしたヨボヨボの婆さんが、 『押せ!』と書かれていないにもかかわらず、 最期の力を振り絞って、チャンスボタンをバンバン叩いてる。 やめとけって。叩いても当たらねぇから。 マジで死ぬぞ!と言いたい。 まさに両手に墓だ。 タクちゃんは言う、 『何で30分で一万円つかって平気かって!? 逆に聞くがお前は30分で何が出来んねん!! 有意義に使えるか?』 俺にとって格言だった。 と調子こいてたらこの様だ。 アカン! 6時まで耐えれそうにない!!
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