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僕が基地に行くと、そこには同じようなダークグリーンの車がいっぱいいた。
みんな、かくかくして、僕よりも大きいのもいた。
僕は嬉しくなって、一台の装甲車に話しかけた。
僕よりも、真新しい、でも一番そっくりだった。
「ねぇねぇ、君は何を仕事にしているのかなぁ?」
「僕かい、僕はねぇ、人を運んで、人を殺して、人を助けるのが仕事なんだよ。」
「殺す?
人を壊しちゃうの?」
「そうだよ。
君も同じ装甲車なんだから、それくらい知ってるくせにぃ。」
ぎゃりぎゃりと大きな音が近づいてくる。
「わぁあ、まずいまずい、戦車が来るよう。」
新しい友達の装甲車はエンジンを震わると、走り去って行った。
「何、何なのっ。
何か来るの?」
誰も答えてはくれません。
大きな戦車が、倉庫の裏から姿をあらわします。
戦車はこちらに気づくと、低いエンジン音で唸りました。
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