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新しい日
朝起きたら、僕はスクラップの鉄屑に囲まれていた。
頭が痛い、何も思い出せない。
とりあえず、ここから移動しようかな。
身体を動かすと、まだ燃料は沢山あった。
エンジンの心地好い振動。
僕の身体は力で満ち溢れている。
スクラップの合間を縫って前に進むと、作業服のおじいさんがいた。
こちらを見ると、軽く驚いていた。
話しかけてみよう。
「おはよう、おじいさんっ。
何しているの?」
「ああ、おはよう。
私は、ここの廃品工場の管理をやっているんだ。
君は、動けるのかい?」
「うん、動けるよ。
でもね、何にも覚えていないんだ。
僕は、何をしたらいいのかなぁ?」
作業服のおじいさんは、顎髭をさすります。
「君は装甲車だから、私にはわからないな。
でも、この近くの基地に行けば何か分かるかもしれない。」
僕はおじいさんに、基地までの道を聞くと、スクラップ工場から飛び出しました。
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