~監禁~

1/5
前へ
/44ページ
次へ

~監禁~

どれくらいの時間が経っただろう…。 寧ろ、 あまりの時間は経っていないのかもしれない…。 極度の緊張感と 閉塞感に 感覚は乱れ、これから起こりうる事を考えただけで 恐怖に支配されていたから………。 ―カコッ… ピーピーピー 車のギアがバックに入った音がした。 ―――――――着いたの―――――? 後ろの座席の二人はそう感じた。 「…降りろ」 男は 後ろのドアを開け、頭から被せた布を取ることはなく 誘導させた。 やけに声の響く場所だな…。 第一に思ったことは それだった。 そして…… とてもひんやりする。 一体、私達はどこに連れて来られたのか? 家から近いのか? 私達が誘拐されたことは 知っているのか? この人は誰なのか? 生きて 家には帰れるのか? 色々な事が頭を駆け巡った。 まさか、これからここに2ヶ月以上も 監禁されるなんて思いもよらなかった。
/44ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加