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~監禁~
どれくらいの時間が経っただろう…。
寧ろ、 あまりの時間は経っていないのかもしれない…。
極度の緊張感と 閉塞感に 感覚は乱れ、これから起こりうる事を考えただけで 恐怖に支配されていたから………。
―カコッ…
ピーピーピー
車のギアがバックに入った音がした。
―――――――着いたの―――――?
後ろの座席の二人はそう感じた。
「…降りろ」
男は 後ろのドアを開け、頭から被せた布を取ることはなく 誘導させた。
やけに声の響く場所だな…。
第一に思ったことは それだった。
そして……
とてもひんやりする。
一体、私達はどこに連れて来られたのか?
家から近いのか?
私達が誘拐されたことは 知っているのか?
この人は誰なのか?
生きて 家には帰れるのか?
色々な事が頭を駆け巡った。
まさか、これからここに2ヶ月以上も 監禁されるなんて思いもよらなかった。
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