~監禁~

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「………………霞美ちゃん…」 ある程度泣いて 我に返ったのか 愛は涙と鼻水でぐちゃぐちゃになった顔を上げた。 「……なに?」 霞美も立ち尽くしたままだったが ゆっくり愛を見た。 「………もぅ、授業始まったよね? 私達が居ないこと………先生もみんなも気付いたよね………お母さんにも……………連絡……………行くよねぇ……?……うぅ…」 喋り終わらないのに また涙が出てきた。 霞美は静かに 「……そうだね」 愛を慰めた。 「ぅぅぅ……ごめんね、霞美ちゃん。私がこんなだから………霞美ちゃんも泣きたいのにね……。」 愛は自分が泣いていることで 霞美がしっかりしなきゃと思ってると思い 泣き止もうとしたが、不安で不安で涙が溢れてくる。 ――――霞美ちゃんは強い! 心でそう思い 自分の思うままに泣いた。 霞美は―――――― 未だ動けず、ただ、呆然と立ち尽くしたままだった。 「…え?じゃぁ、井上さんも橘さんもまだ?」 五年一組のクラスから先生の声が響いた。 霞美のクラスでは 朝のホームルームが始まり、出席を取っていたが 2人揃って来て居ないことに気付く。
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