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彼女は、俺に気づきもしないかもしれない。
あの頃の俺は、“お兄ちゃん”であって、名前を名乗った記憶がない。
だから、気がつかなくても不思議でも何でもない。
ただ、俺が、ちょっと寂しく感じただけだ。
彼女を見入っているうちに、SHRは、終わりを告げた。
職員室に戻る途中、山城先生からは、早速、くだらないことを言おうとした俺にお小言が、女子生徒からは、質問が、浴びせられるが、一切無視。
俺の頭の中は、里山春香でいっぱいだ。
あの子の顔を笑顔から、無表情に変えたのは誰だ?
それを探ろうと、その日、彼女に出会った公園へと足を運んだ。
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