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涙ぐむ彼女の目を見てハッキリと言おう。
「あの時、春香ちゃんが救ってくれたからね」
ニコッと笑いかけると、嬉しそうに頷いた。
だが、次の瞬間、俺は、落とされた。
「あの……女の子を泣かせたっていうのは本当ですか？」
「…………」
泣かせた？いや、啼かせたの方か？
どれだ？美佳先輩に会うまでの俺は、誰とでもヤるような最低な男だったし。
美佳先輩に惚れて、数多くの女の子をフッたという意味では、泣かせたになるけれど、実際、告って俺の目の前で泣いた女の子は、一人もいない。
この間は、肯定と受け取られてしまい、
「そうですか」
と、ポツンとキツイ一言が返ってきた。
「女の子、たくさんフッちゃってたからね」
眉尻を下げ、仕方なく、後者をとって、彼女の頭から、手を離した。
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