策略

2/10

1397人が本棚に入れています
本棚に追加
/98ページ
「秀也くん、気になる生徒いた?」 翌日、授業の要点等を教えてもらっていた俺は、山城先生から、質問された。 「はい。そう言って欲しいんですよね、山城センセ?」 「あらぁ!!もうばれているのかしら?」 この先生のどこに、そんな生徒から慕われる要素があるのか?俺には、理解できない。 「俺、いつ女の子泣かせたっスか?」 「はい、減点。口の聞き方気をつけなさい」 この策士が!! 「先生、ごまかさないで下さい」 「もう。つまんないじゃないのよ!運命の相手って思わないの?彼女は、いい子よ」 ったく、山城先生こそ、運命の相手を捜してくれってェの! 徐々に、イライラとしていく俺を見て、嬉しそうにされても、困る。腹立たしい。 「まさか、小学生に慰めてもらうほど、ショックだったとはね、お兄ちゃん」
/98ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1397人が本棚に入れています
本棚に追加