1397人が本棚に入れています
本棚に追加
/98ページ
「ね。いい子でしょ。だから、頑張りなさい。そして、大事にしなさいよ」
今、初めて、生徒に人気のある理由がわかった。
意外とって言ったら、噛み付いてきそうだが、ちゃんと先生している。
あの頃の先生は、色目使っていた印象しかなかったから。
「あ、でもね。彼女、病気持ちなの」
「聞きました。腎臓病だって」
「そう。お母さんの話だと、慢性腎炎で、先日、総合病院で臓器移植ネットワークに登録したって言ってたわ」
「……え?」
「いろいろ制限あるんだけど、ちょいちょい無理しちゃうらしくて、後が大変だったりするそうよ。秀也くん、気をつけてあげて」
いや、学校にいる間は、見ていてやれる時もあるだろうが、気をつけてあげてって言われても、実際は、困る。
というよりは、そんなに彼女の病気は悪いのか?
透析しているから、大丈夫だって俺に言ったのは、嘘?
最初のコメントを投稿しよう!