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体育教師のくせに、コンビニのパンなんかに変えて。
俺は、ふっ切れているのに、気づかない、知らないフリをするのも、結構大変だったけど、楽しかったなと、物思いにふけっていると、
早く行け!と、背中をドンと押され、彼女の待つ公園に向かった。
今日の足は、いつも以上に軽やかだ。
「お疲れ様、先生」
クラスでもらった花束とプレゼントを抱えた俺が近づくと、大きな花束を抱えた彼女が、いつもの場所で待っていた。
「ありがとう。里山さん」
学校では、里山さんと先生と呼び合っていた俺達。
フフフと顔を見合わせて笑いあうつかの間の時間。
俺達は、付き合うことをまだしていない。
それどころか、思いあったまま、離れるという選択をした。
そう決めたのには、俺達なりの理由がある。
あの日、偶然にここで出会って再会出来たから……。
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