別れ

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春香ちゃんのキラキラとした目を見たら、それが間違いじゃなかったとホッとした。 「これ、作ってくれたの?」 「どうよ?俺の手製のお守りは」 「え?これ、お守りなの?置物じゃなくて?」 「は?置物だぞ。置物のお守り。シーサーみたいなもんだ」 「あッ。そっか。成る程ね」 ニコニコとしながら、納得しちゃうから可愛すぎる。 神社に落ちていた石。その石に、二人で見た満月を書き込んだ。 そして、それを家が石材店という大学のツレに、周りを囲ってもらって置物にした。 片手に乗るほどのちいさなものだけど、春香ちゃんと俺を繋ぐ大事なもの。 「これ、ここの神社の石。勝手にもらったから、逆に怒りを買うかもしれないけど、どうする?」 「大丈夫。今から、謝りに行くから」 彼女は、俺に微笑みかけると、神社の裏にまわった。
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