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恥ずかしがる彼女の頬に、そっとキスを落とした。
「宿題!名前、いつでも完璧に言えるようにしておいて」
「は、はい!」
「互いの負担を避けるために付き合わないだけだから」
「うん。わかってる」
「今まで、いろんなこと我慢してきたんだ。俺のことは、我慢しなくていい。会いたいとか、声聞きたいとか言っていいよ。ちゃんと受け止めてあげれるから」
「ありがとう」
彼女の顔は、嬉しそうに微笑んでいるのに、綺麗な涙がポロッと零れ落ちた。
彼女の体を第一に優先して欲しくて考えたこと。
彼女は、俺の教員採用試験を第一に優先して欲しいと言った。
その為に、出した結論。
少なくとも、俺が教師になるまではと。
それでも、互いに必要な時は、無理のない範囲で、時間を共有したらいい。
それを活力に、頑張れるから――…。
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