1397人が本棚に入れています
本棚に追加
/98ページ
「おー、待っていたぞ」
俺を出迎えてくれたのは、かつての恋敵、桜井駿一。
俺は、今日から、俺の母校の山上高校で教育実習がはじまる。
職員室に着いた俺に、一番最初に声をかけてきたこの桜井先生は、イケメンな体育教師。
俺の好きだった美佳先輩を嫁さんにした幸せ者の教師だ。
「あら、秀也くん、早かったわね。今日から、よろしくね」
そう声をかけてきたのが、山城先生。
いまだに結婚はしてないらしいが、綺麗で胸の大きい英語教師。
在学中は、何かと色目を使われた気も無きにしもあらず。
今は、一番生徒に人気のある、よき教師だと、桜井先生から聞いている。
「はい。よろしくお願いします」
ペコリと頭を下げたのは、俺がこれから、一番お世話になる先生だから。
つまり、俺の単位取得のカギを握られているからだ。
最初のコメントを投稿しよう!