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「春香ちゃん、あちこち移動してどこか行きそうだからね。流石に、迷子の呼び出しは、恥ずかしいでしょ?」
「そんなことないもん。もうッ、子供扱いしないで」
プクッと膨らんだ頬。
ハハ、やっぱ、子供みたいじゃんか!
そんな事ないもんとか反論するんだろうなぁと、想像してニヤつきそうになる顔に、力を入れて、崩れないように頑張った。
ゲートをくぐり館内を歩き始めると、すぐに手を繋いでいてよかったと確信した。
俺の手を引っ張り、右に左に……。
こんなにはしゃいで、後が大丈夫だろうか?
そう心配になるほど、彼女の動く量は、ハンパない。
「あッ!イルカショー何時だったっけ?」
急に立ち止まったかと思うと、パンフレットで時間を調べだす。
そのパンフレットをひょいと取り上げた。
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